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度重なる嘔吐、そして胃癌~愛犬の病気(2)

   

犬

いつも、食事の時間になると、おおはしゃぎ。
ご飯の準備が待てなくて、飛び跳ねる、足をばたつかせる、ピーピーと鼻を鳴らして甘えるあらゆる方法で早くごはんをとアピールする毎日。
かわいいアピールはシニアになっても変わることなくつづき、元気なシニアだね、まだまだ長生きできるねと家族のみんなを安心させていました。

そんなある日、いつものように食欲旺盛で食事をした直後に大量の嘔吐。
しかしいつもと変わらず食欲もあり、嘔吐した後もおかしな様子はまったく見られず、勢いよく食べすぎて喉につまったかな?と家族中が仕方ないなあと笑うくらいでした。

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繰り返す嘔吐~体験談vol.2

でも、その後も数回に1度のペースで嘔吐をしたり、夜中に何度も嘔吐をした後があったり。
徐々に嘔吐の回数も量も増えるようになり、これは単なる食べ過ぎや一過性のものではないのではないかと思うようになりました。
しかし、食欲も元気もある。
まさか病気なんてだれもが思わず、フードを変えてみようか?食事はおかゆにしようか?と軽く考えていました。

我が家の愛犬はゴールデンです。体が大きく元気なころは40kgを超えるほどのサイズでした。年をとって痩せたとはいえ30kg越え。
食事の量も多く、嘔吐する量も相当です。
徐々に嘔吐後にぐったりすることも増え、病院で検査を受けることになりました。

病院での検査

ゴールデンといえば癌の発症率の多い犬種と言われています。しかし体にはしこりが見当たらず元気もあるので、癌だけは違うだろうと願って検査結果を待ちました。
でも、獣医師から説明された病名は「胃がん」でした。
確かに体の表面のしこりには家族皆気を配って、見落としがないように早期発見をと心がけていました。しかし胃がんとなれば初期はあまり症状がなく気付きにくいそうです。

正直、今後どのような症状が現れるのか、何をしてあげたらいいのかまるで想像できませんでした。

まだ7歳。
大型犬とはいえまだ若く手術にも耐えられると家族皆が思い、手術をしてくださいとすぐに申し出ました。
でも獣医師の表情は暗く、即答は避けると言われ精密検査をしましょうと。
胃がんの治療には確かに手術が一番効果的だそうです。
しかし我が家の愛犬は癌と診断されるまえから嘔吐があり体重が急激に減ってしまっていたので、手術を受け回復する前に体力が尽きてしまうのではという心配があると言われてしまいました。

精密検査や食事療法をしても体重がもとに戻るほどには回復が見込めず、結局手術はあきらめ対処療法でしのぐことになりました。

少量の食事と点滴の毎日

食事は少量ずつ、消化のよいものを与える。
もし嘔吐してしまった場合は、すぐに病院へ連れてゆき点滴での栄養補給を行う。
体が大きいので点滴も相当な時間がかかります。

時には丸一日、口からの食事は出来ず点滴だけという日もありました。
徐々に痩せ細り、とうとうあとは気力の問題というところまできてしまいました。

愛犬との別れ

徐々に体重が減り、もう骨格が浮き彫りになるほどに痩せてしまいました。
でも、かろうじて自分で立ち上がり、寝返りをし、トイレにも行きました。
出来る限り負担の無いようにと、大型犬用のおむつや寝たきり用のベッドも購入しました。
でも最後まで自力で庭へ出てトイレをしていました。
最後まで教えられたトイレのルールを守り切っていたのです。

もう別れがいつ来てもおかしくないと思い、家族は出来る限り家を空けずに仕事からの帰宅も早めていました。
もう何もしてあげられることはないけれど、せめてそばにいてあげようと。

食事を口にすることはできませんが、時々、家族が食をしているとピーピーと鼻を鳴らしてご飯のアピールをしてくることもありました。元気だった頃は、そのピーピーに急かされ、笑いがおきたものです。
大好きな物を食べさせてあげたい、でも食べさせてしまうとまた嘔吐してしまい点滴をしなければならない。このもどかしさに家族の考えもバラバラになり時には言い合いになることもありました。

もう長くはないのだから好きなものを食べさせてあげたいという考え、点滴を続けることで少しでも長生きできるのならそうさせたいという考え様々でした。それぞれの考えが、その都度変わり結論の出ないまま雰囲気も悪くなってしまいました。

或るとき、いつもは夜7時には家族全員が揃うような生活が1月ほど続いた中で、1度だけ、どうしても家を空けなければならない用事が出来てしまいました。
両親の帰宅は夜10時予定。家には子供達だけに。
今朝までなんとか頑張ってしっぽを振ってくれていたから大丈夫だろうと思い、気にかけながらも両親が外出しました。
夜10時過ぎになって両親が帰宅し、真っ先に愛犬のそばへ駆け寄り「遅くなってごめんね」と体を撫でてあげました。
軽くよわよわしくはあるものの、しっぽを振って迎えてくれました。
その姿に、きっとまだ大丈夫。もう少し一緒に居られると、家族皆が思い安堵しました。
でもその直後、寝室へ愛犬を移動させようとベッドを持ち上げようとした時、もう愛犬が目を閉じてしまっていたのです。
両親が帰宅後わずか20分ほどのことでした。

確かに、歳をとってからは夜8時前には眠ってしまっている生活をしていたのですから、夜10時まで起きているのはとても大変な事だったと思います。
きっと最後の力をふりしぼって、家族全員に挨拶をしてからゆきたかったのだと思います。
愛犬の使っていたベッドもケージもお皿もすべてがビッグサイズです。
もう使う予定はないものの片付てしまうと家の中に余計は隙間がたくさんできてしまい、さみしさが増してしまいそうでまだ誰も片付けようとは言えずにいます。

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