男性ホルモンが筋肉を萎縮させる！犬の会陰ヘルニアと手術費用の例

2016/02/04 2016/02/25

無事にニコルの去勢と会陰ヘルニアの手術が終わりました。
見た感じより筋肉の残り具合が良くなかったようで、結局左右とも手術しました。

会陰ヘルニアとは

おしりの穴のまわりにある筋肉の膜が萎縮することにより腸や膀胱が下がってきて、それが原因で排便が困難になる病気です。おもに未去勢の♂がなる病気で7歳～9歳くらいに発症することが多いそうです。

去勢をすることでリスクは下がります。これは腸などが下がってこないように支えている筋肉が萎縮してしまう原因に男性ホルモンが関与していると言われているからです。
でも女の子もなっちゃった子がいるみたいですよ。
去勢済みでもなる子もいるみたいです。

この腸などを支えている筋肉ですが食事や運動で鍛えられるようなものではなく、心臓の筋肉と同様に本人の努力ではどうにもできないそうです。

会陰ヘルニアの症状

たいていの飼い主さんは排便困難や便に血が混じる、肛門の斜め上あたりのふくらみなどでわかります。
腸が下がってきて蛇行しちゃうから便の出が悪くなるんです。

会陰ヘルニアの手術

未去勢であれば去勢と同時に会陰ヘルニアの手術を行います。まわりの筋肉を集めて壁を作り再び腸が下がって来ないようにするわけですが、コーギーのように断尾により本来あるべき尾の付け根の筋肉がなく、腸を支えている筋肉の残りがわずかの場合は少々やっかいなようです。
ひどい場合は丸いプレートを中に入れたりするらしい。

術後の再発

術後の再発はそれなりにあるようで、再発した場合は太ももの筋肉を引っ張ってきて壁を作るそうです。そうすると多少足がひきつる感覚などの後遺症があるようです。
でもこの手術を選ぶ飼い主さんは少ないみたい。
下剤を利用する、排便を手伝ってやる(ほじくりだす)などの対処療法で予後を過ごさせる方が多いようですね。
でも大丈夫。放置しない限りは死ぬ病気ではないですから。

会陰ヘルニアの手術費用の1例

ここに検索でたどり着いた人の一番知りたいことが費用のことでしょう。

会陰ヘルニアは手術の方法というのが何通りもあり、その方法によって費用はまちまちです。もちろん同じ内容の手術でも病院により天地の差があるのが動物病院(笑)

ということで、ニコルくんの場合。

ちなみに去勢＋会陰ヘルニア手術を左右両方で、手術前の血液検査は直近にやってるので手術当日はやってません。入院は1泊です。

手術費用内訳

大きい画像が見たいひとは画像をクリックしてくださいね。

再診料 500円
入院費 4000円
注射×2 5000円
留置針装着 1500円
点滴×2 4500円
鎮痛処置 1500円
抗生剤 1000円
全身麻酔 12000円
ヘルニア手術 60000円
去勢 5000円

合計 102600円(内消費税7600円)

ヘルニア片側の場合で7万予想してたので、まあこんなもんかなという感想です。

ほんとは3泊の予定だったんですが、ニコルが分離不安ぎみのため1泊で帰ってきました。どうやら手術前からキュンキュン泣いてヨダレだーだー流してたらしい。やっぱり母犬とべったりのまま大人になった♂はアカンタレなんでしょうかね…

その後の経過

火曜日午後に手術、翌朝お迎えに行ったのですがその日の夜中12時ごろに縫い目が一部破れてしまいました。たぶん傷口を気にして傷口に口は届かないもののその付近の毛や皮膚を引っ張ったようでした。
その翌朝に再縫合。
最初はエリザベスカラーは着けなくても大丈夫だろうと言われてたのですが、口が届かない場所でも念のためエリザベスカラーつけたほうが無難ですね。
1回目のうんちは手術の翌々日に何の抵抗もなくスルリと出てきました。

また何かしらあれば追記します。

<2016/2/24追記>
破ってしまった縫い目ですが、傷口のまわりの肉を一部切り落として再縫合したのですが、やはりまだ少し皮膚が壊死してしまったところがありました。

でも中のほうには問題なく、手術の2週間後には抜糸。一部まだ赤い傷になっていましたが、その2週間後にはほぼわからないくらいになりました。
毛は少し伸びましたがまだまだお尻丸出しです。