ハンドメイド どこで売る?
「最近は検索のしかたが変わってきている」という記事を先日読んだ。
いくつかの単語のあいだにスペースを挟んで検索するのが主流だったと思うが、最近はネットの情報量の多さがあだになるのかピンポイントで探したい情報にたどり着くまでに時間がかかるようになってきている。
それが原因か、そのものズバリな言葉で検索してくる人が多くなっているそうだ。
ハンドメイド、どこで売る?
先日、このキーワードでここへたどり着いた方がおられた。売る場所を探していたのか、どこで売るべきか迷っておられたのかはさだかではないが、多分後者だろうな。
ということで、私なりの考えを書いてみようと思う。
先に答えを言ってしまうと「どこでもいっしょ」だ。
自分の作品の市場価値
てっとりばやく自分の作品の市場価値を知りたければ、1円スタートで最低落札価格を設定せずにヤフオクにでも出品してみるといい。
オークションとミンネやクリーマに代表される販売サイトとの大きな違いは、オークションは買い取る側が価格を決め、販売サイトは販売者が価格を決めるということだ。
オークションの有利な点
オークションはハンドメイドに特化しているわけではないが、きちんとカテゴリ分けされているのでハンドメイド品を買いたい人もちゃんと目的の場所にたどり着ける。
オークションがハンドメイド販売サイトより優れている点は、タイトルのつけ方、出品カテゴリの変更ひとつでハンドメイド品を探している人ではない人の目にも入れることができる点である。
たとえば1点をハンドメイドカテゴリに、もう1点をファッションなり何なり該当する市販品が並ぶカテゴリに出品しておけば、商品を気になっている人は必ずと言っていいほど出品一覧を見る。
これで両方の客にアプローチは可能になる。
オークションのわかりやすい点
オークションの客はオークション慣れしている人がほとんどである。購入価格を決定するときに、商品そのものの価値のみでは値段を決めない。
オークションを買う側で利用したことがある人ならわかると思うが、安いと思いながらも手を出さない商品もあるだろう。
理由は出品者への安心感がないからだ。
たとえばオークションにハンドメイド品を出品したことがない人が売るのと何度も出品落札を繰り返している人が売るのでは、まったく同じ商品であったとしても落札価格が違ってくる。
落札価格は出品者への信頼度が差し引きされた金額である。
もし出品しても見てくれる人がいない、何度やっても落札されないなら写真の撮りかたもしくは商品自体を見直す必要があるが、落札されるのであれば続けていけばだんだんと適正価格まで上がってくる。
オークションで現在高値がつく作家も初めはそうやって信頼を勝ち取ってきている。信頼される作家になることが一番時間がかかり難しい。
オークションに出品するときは、終了日を金土日や祝日に設定するのは避けたほうがいい。大型連休や12月半ばから正月明けまでも避けたほうがいい。
基本的に上記の期間はネット販売が軒並み売り上げ低下する期間らしい。
どこでもいっしょ
信頼を勝ち取るという作業は、オークションも販売サイトも個人のネットショップもみんな同じだ。
信頼を勝ち取る必要が一番少ないのは楽天なみの巨大通販サイトくらいなものだ。楽天くらいになればレビューがなくても売れる。レビューを見ずに買う人だってたくさんいる。現にサギだと思われる店が楽天内でまだ生きているのが証拠だ。
高級化粧品の模倣品を本物と偽って売ってる店もある。レビューはひどい有り様なのにそれでもやっていけてるのが楽天という看板のすごいところだと思う。
出店料が高いだけはあるということか…。
イベント出店
初心者の多くがイベントに出店することを考えると思う。
でも“何のために出店するのか?”の答えを持って出店を決める初心者は少ないのではないかと思う。
私みたいにはるか彼方まで遠回りしたくないならば、何かアクションを起こす前に“何のために”かを自分に問いかけ答えを探してからやったほうがいい。
イベント出店するにしても、ただ雰囲気を味わいたいのか、在庫処分できればそれでいいのか、自分の商品や店の宣伝目的なのかでやるべきことは変わってくる。
たいていの人は、あわよくばリピーターゲット!を願うだろう。商品にブランドタグを着けたり、名刺を作ったり。
商品は買わなくても店の名刺を持って帰る人は多い。業者もいたりする。
そういうお客様を誘導する先はホームページなりブログなりそういった媒体になると思うが、ブログから実際の商品購入まで持って行けるくらいに作りこんでいる人はどれくらいいるだろう?個人的な日記ばかり書いてたら目も当てられない。
何の事前準備もなくイベント出店しても、イベント出店から得るものは少ない。また高い金額と労力をかけて出店しないと売れないのでは意味がない。少しずつでも自分の本拠地に誘導できなければ出店料を払う意味は少ない。疲れるだけだ。
最終形態を決めて動け
どこで売るべきか?と考える前に“最終的にどこへ客を誘導し販売したいのか”を決めてから動く。これが結局のところ一番無駄がない。
自分のすみかを決めると、あとはどうやってそこへ誘導していくかに力を注げばいいだけだから、やらなければいけないことも見えてくるだろう。
もちろん自分のすみかはしっかり作り、育てることも忘れてはならない。それとネット上の住所であるURLは変更しないほうがいい。変更することでせっかく客からいただいた被リンクが水の泡になる。
Googleはこの被リンクの数を検索上位にのせるための指針のひとつにしている。たくさんクリーンな被リンクがついているほど検索にひっかかりやすいというわけだ。
ここで注意したいのは、お客様はトップページではなくブログのURLにリンクをはってくれる人が意外と多い。
だからブログのURLが変わってしまうとそれまでの被リンクがパーになる。
独自ドメインを私が推奨するのはこれである。たとえサーバーを引っ越してもURLを変更しなくてすむからだ。
ページ評価を受け継いで引っ越しすることも可能ではあるが、パソコン音痴な人はやめたほうがいいだろう。
委託販売も店にしか被リンクはつかないから、作家の得にはほとんどならない。
私みたいに内容の薄いブログを作っていたなら、全部捨てて一からやりなおしてもいいと思う。ダメージなんてたかが知れてる。
あとがき
たとえば販売するのにどこかのサービスを使う場合は、そのサービスが終了してしまった場合のことも想定しておくほうがいい。
ハンドメイド販売サイトが何年もつかなんて誰にもわからないし、ある日突然サービス終了するものなんて今は珍しくない。
結局のところ、どこで売るにしても信頼を築けなければ簡単にはいかないということだ。
ぜひあなたには最短ルートでかけ上がってもらいたいと思う。
がんばれ!