失敗と決意~ネットショップ再開業に向けて
2016/02/24
もう何年も前に聞いた話なのですが、ふと思い出したので書いてみようと思う。
私の末の子がまだヨチヨチの赤ちゃんだった頃に聞いた話。その末の子はもう小学2年になった。早いものだわ。
以下の内容は一般の犬飼い兼ハンドメイド作品で勝負したいと考えている一個人としての考察であり、私はペット業界およびそれに属する産業の会社や刺繍を生業とする会社の人間ではないということを前提に読んで欲しい。
これからハンドメイド作家としてやっていきたいと考えている人もいるだろう。刺繍に限らずの話なので参考になることがもしかしたらあるかも知れない。
初心にかえる、原点に戻るという決意を持ってすべての仕切り直しを考えている自分なりの考えをまとめてみた。要はただの独り言だ(笑)
刺繍でお金をもらうということの難しさ
私はミシン刺繍を始めてからその魅力にどっぷりとはまり、家庭用ミシンの刺繍機能に限界を感じて業務用刺繍機を日々物色していた。
そのときにたまたま刺繍を業務のひとつとしている会社の社長との出会いがあり中古のブラザーPR-620を譲っていただいた。
主に店舗でのデモ機として展示されていたとてもキレイな状態のものだったのでとてもラッキーだったと今でも思う。
社長は話をするのがとても好きなようで、そりゃもう3時間近く話を聞かせてくれた(笑)幼児持ちだった私は内心少々焦りながらも要所に混ぜられる業界の話に聞き入ってしまった。
ペットブームと刺繍会社
最近は落ちついてきたと思われるペットブーム。最盛期はいろんな業種の会社がこぞって参加し、その波に乗り遅れんとしたのは一般消費者の私たちでも容易に見てとれた。
乱立するペット保険会社、次々に出てくるフードやサプリメント、ペット用家具やオーナーグッズまで多種多様なものがあふれかえった。
もちろん刺繍業界もその波に乗ろうと参入する会社はたくさんあったそう。
でもそのほとんどが辞めてしまったと。
単純な話で要はコストと利益の問題である。刺繍というのはとにかくコストがかかる。主に「時間」というコストが莫大にかかる。
プリントのように量産するのが難しく、どうしても売価を上げなければ利益を得ることはできない。
インターナショナルドッグショー
これを読んでる方はペット愛好家も多いと思いますが、インターナショナルドッグショーに行った経験がある人はいるだろうか?
日本ではまだまだドッグショーという世界は閉鎖的イメージがある。どんな雰囲気かも想像できない人が多いだろう。
実際小さなクラブが主催するショーは会場もへんぴな場所が多くショーに出陳する犬も関係者ではない一般観覧者も比較的少ないこじんまりしたものが多い。
ショーはペット用品の見本市
ドッグショーには大きな都市で行われる「インターナショナルドッグショー」なるものがある。その中でも一番大きなドッグショーがアジアインターナショナルドッグショーというもので東京で開催されている。
私は出陳する側でアジアインター、東京インター、中部インター、大阪インターなどに行ったことがある。
インターナショナルドッグショーは比較的一般観覧者も多く、ペット関連の店がたくさん並ぶ。ある意味売り出し中のペット用品見本市である。
掘り出し物も多数あるので興味がある方は行ってみるといい。ペットのおやつ(アキレスや豚耳など)は大きな袋で安くなってるものがたくさんあるので多頭飼いの方にはオススメ。
もちろん珍しいものもたくさんある。なんだこれ?な新開発されたのであろう便利グッズがあったり、ドッグフードなどの試供品もたくさんある。
ドッグショーを見にくるというより店を目当てに来る一般観覧者も多く、時間帯によっては人がごった返している。
あまりの混雑に出陳する犬が遅刻してしまうこともあるくらいだ。これから出るであろう犬がいたらぜひ道を開けてあげて欲しい。
刺繍雑貨やプリントの店
話がずいぶんそれてしまった(笑)
このインターナショナルドッグショーにも刺繍やプリントもののオーナーグッズを扱う会社は多数あった。
私も実際何度も見たことがある。
しかし一般の犬飼いとして魅力を感じたのは陶器くらいのものだった。
犬がプリントしてあるTシャツや犬が刺繍してある、おもに身につける類いのものが多かったように思う。
デザイン的にはシンプルな、どちらかというと男性的なものが多かった印象。
でも実際、自分のまわりの犬好き飼い主がそういうものを持っているか?と問われると答えはNOだ。
自分自身のために買う人は少ないように思う。
会社として犬のオーナーグッズを作るとしたら必ずターゲティングをする。そして採算が取れると思われるものしか参入しないし採算が取れない場合の撤退も早い。お荷物を抱えるわけにはいかないからだ。
では今でも続けている会社のターゲティング層とはどこか考えてみた。
一般消費者とするとプレゼントぐらいしか思いつかない。たとえば娘から犬好きの父へ…など。実際使っている人を見たことがないのだからそれくらいしか思いつかない。
その他考えられるのは何かのイベントや団体などのロゴや記念品としての大量受注。もしくは海外需要か。
そんな程度しか私の悪い頭では思いつかないほどニッチな産業であるのは確かだろう。
ニッチというよりコアなのかも知れないくらい一般飼い主が使っている人を見る機会というのは少ない。というか、私自身は見たことがない。
ペット関連グッズとハンドメイド作家
やっと本題に入ろう。前置きが長すぎて何の話だかわからなくなってきた(笑)
犬を飼いはじめてから欲しくなるもの
犬を飼いはじめて基本の生活用品(ケージや器など)を除くと飼い主が複数回買うであろうものの中でも人気があるのはリードや首輪と犬服だろう。
ペット関連の店に行けば置いていないところはない。
それにある程度の道具が揃えばそれほど特殊な技術がいらないという点もあり、上記2種類は作って売っているハンドメイド作家の数も多く市場に出回る生地の流行を追えば追うほど作品も似通ってくる。
こうなると必然的に価格勝負になってくる部分が出てくるのは避けて通れない。
これはペット関連に限らず服や雑貨全般に同じことが言える。
ハンドメイド作家の第一の壁
デザインや生地の質が違ったとしてもイベントでもし向かいの店が自分の店の半額近い値段で売っていたらどうだろう。そうなるともう売るのは非常に厄介なことになる。
値段というくくりで見てみるとハンドメイド品を売る人には3種類いる。
- 趣味で作ったものを誰かに使って欲しいだけの人(材料費回収程度の値段設定)
- まだ自信がなくて希望の値段をつけられない人(ちょっと安い)
- 完全なるプロ志向の人
この3種がごった煮になってしまっているイベントは作家自身が気分よく終われないものも多々あるようだ。
よく「ずっと続けていこうと思うなら最初からまともな値段設定にすべきだ」と言われている。
これには心底同意する。
値段を希望より下げることはモチベーションをただひたすらに下げる効果しか生まない。途中で投げ出したくなる要因にしかならない。価格で必要以上の努力をするならその労力をプロモーションに注ぐべきだ。
自分自身イベントに何度か参加してみて思ったのだが、イベント出店というのは体力的にも時間的にもかなりの負担があった。
正直にいうとだまされたと思ってしまうほどひどい内容のイベントがあったのも確かだ。
子供を持つ身としては続けていけるものではないと判断せざるを得なかった。
委託販売という道
他に委託という方法もあるがこれにも注意すべきことがある。
とある方に聞いたその方の実体験だが、委託終了の際に在庫を返品してもらうとものすごい数の差異があり大変ショックを受けたと。万引き被害では済まされない数の商品が行方不明で保証ももちろんない。
こんなことは普通にあるのがこの世界である。自分で逐一チェックできるほど近くないと見極めることは難しいと言える。
もちろん良心的なお店もたくさんある。お店のカラーもそれぞれだから、自分に合った店に出会えば良い結果にも繋がりやすくなる。
ネットショップ
一番気軽に始められる、そして時間的拘束に苦しむ必要がないのがネットショップである。
しかし一番成功しにくいのもネットショップである(笑)
ネットショップは作った当初ははっきり言ってアクセスは皆無と言っていい。滅多に人の通らない路地裏にお店を構えるようなものである。
そこにたまたま訪れた人が運がよければ買ってくれる。まさに運頼みである。
たとえばこれをどうにか表通りに出したい。
そうする方法はいくつかあるが、どれも一朝一夕ではどうにもならない。
出張所としてハンドメイド作家を集めた販売用サイト(minne
とか)にも出品してみるとかもアリかと思う。でもハンドメイド関連のコミュニティに一生懸命リンクを書き込むのは無意味だから体力の無駄遣いだ。それならハンドメイド仲間を作って情報共有するほうが断然有益である。自分の知らない情報を知り得ることもある。
手っ取り早く1人でやれることをまずやる
まず先にブログを作ってブログを育てる、できれば独自ドメインがいい。ドメインは長く運用すればするほど信用度が増し、ブログはしっかり書けば書くほどGoogleの検索に上がるようになる。
このあたりは専門外なので気になる人はSEOなどでググってみてください。
はっきり言って今までSEOなんて気にしたこともなかったし、何もしたことがないと言ってもいいくらい運まかせなところがあった。
その点を反省しつつの今回の再出発ブログなわけです。当面の目標はブログを育てることに力を注いでいきたいと思っている。たとえば今後このブログが少しでも浮上するようであれば、誰かの悩みの解消にもなるかも知れないし、これからハンドメイドの世界に足を踏み入れようとする方の安心材料になる存在にならないとも限らないわけです。
同じように悩んでる方も多いと思う。
そういう方はぜひ一緒に大きくなりましょう。
とにかく、怪しい情報商材には手を出さずいつも通り独学一辺倒でいきたいと思う。
「知ってもらわなければ、それは存在しないのと同じ」という言葉がグッサリと刺さってやる気になったこの1年を始まりの年にできるよう精進しようと思う。
まあ単なる決意表明だわ。
くっそ長い駄文読んでくれた人がいたら、ありがとうと心から感謝します。
書き忘れたことを思い出したので、次回の雑記には猫と犬の商材の違いについて書きたいと思います。
安くて使い勝手はよかったです。
注)おちゃのこはPC・スマホが別料金でカラーミーは両方込みの値段です。